所得税とは?わかりやすく簡単に解説!控除・計算方法・仕組みなど

所得税
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所得税とは、個人の所得に応じて課せられる国税のことを指しています。

所得税の仕組みは複雑なものであり、わかりやすく簡単に説明しようと思っても、なかなか苦労しますよね(^^;

所得税額がいくらになるのかは、所得金額の合計額から所得控除の合計額を差し引いた課税所得額から、それに応じた税率をかけることで求めることができます。

所得税額を求めるためには、所得税と所得控除の種類を理解しておく必要があります。

また、所得税を納付する方法にも種類があるため、納付方法を正しく理解して納税することが重要です。

ここでは、所得税とはどういう仕組みであるのか、所得税を算出するための所得控除や計算方法などについて、わかりやすく簡単に解説していきたいと思います。

 

 

 

 

 

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所得税とは?所得税の仕組みとは?

所得税とは、個人の所得に応じて課せられる国税のことを指しています。

所得税が課せられる所得については下記に詳しく解説しますが、会社員として勤務している人にとっては給与所得、個人事業主にとっては事業所得が最も身近であり、重要な所得となります。

所得税は、所得を多く受け取っているほど税率が高くなるという超過累進税率という仕組みを適用しているため、納税者の支払い能力に応じて、公平に税金を負担できるようになっています。

そのため、所得をどれだけ受け取っているかが、所得税に大きく影響しているわけですね。

また、所得税は個人の所得に応じて税金が課せられますが、所得金額のすべてに国税が課せられるわけではありません

所得税を求めるためには、計算式に当てはめて計算する必要があります。

まず、所得金額の合計額から、一定の条件を満たしている所得控除の合計額が差し引かれます。

そのため、所得税がいくらになるのかを求めたい場合には、所得控除の種類等についてもしっかりと把握しておくことが重要です。

そこから、課税所得額によって定められた所得税率をかけることによって、所得税を求めることができます。

この時点ですでに複雑に感じてしまうかもしれませんが、正しく理解するためにも、所得税の種類と控除、計算方法などについて、より詳しく見ていきましょう。

 

 

 

 

 

所得税の種類と控除、計算方法などをわかりやすく解説!

ここでは、所得税の種類と控除、計算方法などについて、わかりやすく簡単に解説していきたいと思います。

所得税の種類とは?

所得税法において、所得は以下の10種類に分類されます。

  1. 利子所得
  2. 配当所得
  3. 不動産所得
  4. 事業所得
  5. 給与所得
  6. 退職所得
  7. 山林所得
  8. 譲渡所得
  9. 一時所得
  10. 雑所得

それでは、それぞれの所得について、詳しく見ていきましょう。

1.利子所得

利子所得には、以下のようなものがあります。

  • 銀行口座に預貯金をした時に受け取る利息
  • 国債や社債などの公社債の利息
  • 合同運用信託や公社債投資信託の収益分の配当金

多くの人に最も関係しているのは、銀行口座に預貯金をした時に受け取る利息でしょう。

銀行口座に預貯金をした時の利息は、事前に税金が差し引かれて通帳に振り込まれるため、確定申告の必要がないのが特徴です。

2.配当所得

配当所得には、以下のようなものがあります。

  • 法人から受け取る利益の配当金
  • 剰余金の分配金
  • 投資信託の分配金
  • 公社債投資信託や公募公社債等運用信託以外の分配金

上記の所得は、株主や出資者が受け取る所得になります。

また、利子所得と同様、事前に税金が差し引かれた配当金を受け取るため、確定申告の必要がないのが特徴です。

3.不動産所得

不動産所得とは、貸し付けによる所得のことをいいます。

具体的な例としては、以下のようなものになります。

  • 土地や建物など、不動産の貸し付けによる所得
  • 不動産に関わる権利の貸し付けなどによる所得
  • 船舶・航空機の貸し付けによる所得

代表的なものとしては、マンションの大家さんが家賃収入を得ている場合には、不動産所得になります。

4.事業所得

事業所得とは、事業から生まれる売上から必要経費などを差し引いた所得のことをいいます。

事業所得に該当する業種には、以下のようなものになります。

  • サービス業
  • 小売業
  • 卸売業
  • 飲食業
  • 宿泊業
  • 教育業
  • 医療業
  • 金融業
  • 保険業
  • 運輸業
  • 情報通信業
  • インフラ業
  • 製造業
  • 建設業
  • 農業
  • 林業
  • 漁業
  • 鉱業

大体の業種は、事業から生まれる所得は事業所得に該当するため、多くの個人事業主にとって最も重要な所得となります。

しかし、不動産の貸し付け等から受け取る所得は不動産所得、会社員として受け取る所得は給与所得になるため、注意しましょう。

5.給与所得

給与所得とは、勤務先から受け取る給与や手当、賞与(ボーナス)などのことをいいます。

そのため、会社員やパート・アルバイトなどで、働いたことによる対価として、勤務先から賃金が支払われて所得を得た場合には、給与所得になります。

多くの人の場合は、所得税に大きく関係しているのが給与所得になります。

収入が会社からの給与のみで、他からの収入がない場合には、給与所得について理解しておくだけでも問題はないでしょう。

6.退職所得

退職所得とは、会社員が会社を退職する時に受け取る所得のことをいいます。

つまり、退職金が退職所得となるわけですね。

退職金は会社から受け取る所得になりますが、給与所得とは別の扱いになるため、混同しないように注意しましょう。

また、退職金は、事前に所得税と住民税が差し引かれた金額を受け取るため、確定申告の必要がないのが特徴です。

7.山林所得

山林所得とは、以下のような場合に生じる所得のことをいいます。

  • 山林を伐採して譲渡した場合
  • 山林を立木のまま譲渡した場合

山林を取得してから5年以内に譲渡した場合には、山林所得ではなく、事業所得雑所得になります。

また、山林を山ごと譲渡する場合は、その土地を譲渡した扱いになるため、山林所得ではなく、譲渡所得になります。

山林を所有する機会はそうそうないと思いますので、多くの人には関係のない所得といえます。

8.譲渡所得

譲渡所得とは、下記のようなものを譲渡することにより生じる所得のことをいいます。

  • 土地、建物
  • 借地権
  • 株式、公社債
  • 宝石などの貴金属類
  • 書画や骨董などの古美術品
  • 船舶や機械器具
  • 特許権、著作権などの権利関係

主に、価値の高いものを譲渡する場合に生じる所得だと考えると良いでしょう。

9.一時所得

一時所得とは、文字通り、一時的に生じる所得のことをいいます。

そのため、下記のような性質を持つ所得は、一時所得には該当しません。

  • 継続的な営利行為から生じる所得
  • 業務や資産譲渡の対価として生じる所得

つまり、上記の1~8に該当しない所得が対象になります。

具体的な例を挙げると、一時所得とは以下のようなものになります。

  • 懸賞や福引に当たった時の賞金
  • 遺失物を拾って届けたり、埋蔵金を発見した時に受け取る報労金
  • 生命保険契約に基づく一時金
  • 損害保険契約に基づく一時金

雑所得と混同しやすいですが、上記のような性質を持たない、一時的に生じる所得が対象となることを頭に入れておくと区別しやすくなります。

10.雑所得

雑所得には、以下のようなものが当てはまります。

  • 公的年金
  • 原稿料・講演料
  • アフィリエイトの収入
  • インターネットオークションの売上
  • 先物取引やFXなどによる利益
  • 仮想通貨の売却・使用による利益

国民年金や厚生年金などの公的年金をはじめ、副業収入のようなものも雑所得に分類されます。

つまり、上記の1~9に該当しない所得が対象になります。

 

所得税の各種控除とは?

所得税の各種控除

所得控除とは、所得金額の合計額から一定の金額を差し引く制度のことです。

所得控除の種類については、以下の14種類に分類されます。

  • 雑損控除
  • 医療費控除
  • 社会保険料控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 寄付金控除
  • 寡婦・寡夫控除
  • 勤労学生控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 障害者控除
  • 配偶者控除
  • 配偶者特別控除
  • 扶養控除
  • 基礎控除

それぞれ、どの控除が適用されるかどうかは個人によって異なるため、一定の条件を満たしている所得控除の合計額が、所得金額の合計額から差し引かれます。

給与所得控除

上記の控除以外にも、会社員として給与所得を得ている場合には、所得金額の合計額から給与所得控除の金額を差し引くことができます。

下記の表は、令和2年度以降の給与所得控除の計算式になります。

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)

給与所得控除額
162万5000円から180万円まで収入金額×40%-100,000円
180万円から360万円まで収入金額×30%+80,000円
360万円から660万円まで収入金額×20%+440,000円
660万円から850万円まで収入金額×10%+1,100,000円
850万円以上195万円(上限)

実際に給与所得控除がいくらになるのかは、上記の計算式に当てはめて計算することで求めることができます。

また、給与等の収入金額が162万5000円以下である場合には、給与所得控除額は55万円が下限となります。

 

所得税の計算方法とは?

所得税の税率

所得税の税率は、課税される所得に応じて定められています。

また、税率によっては、以下の控除額を課税所得額から差し引くことが可能です。

課税される所得金額

税率控除額

1000円から195万円まで

5%0円
195万円から330万円まで10%9万7500円

330万円から695万円まで

20%42万7500円
695万円から900万円まで23%63万6000円

900万円から1800万円まで

33%153万6000円
1800万円から4000万円まで40%279万6000円
4000万円以上45%479万6000円

所得税の計算方法

所得税は、以下の順番で計算することで求めることができます。

①所得金額の合計額ー所得控除の合計額=課税所得額
②課税所得額×所得税率=所得税

それでは、もう少し詳しく見ていきましょう。

会社員として給与所得を得ている場合、年収が500万円であれば、給与所得控除として144万円を差し引くことができます。

基礎控除と社会保険料控除が受けられる場合、そこからさらに48万円30万円を差し引くことができます。

もし、配偶者がいる場合には配偶者控除なども受けられるので、該当する控除を合計して差し引くことがポイントです。

500万円ー144万円ー(48万円+30万円※)=278万円
※実際の社会保険料控除額は、保険料を納めた額によって異なります。
課税所得額が求められれば、あとは、課税所得額に応じた所得税率をかけるだけです。

ただ、上述した通り、課税所得の金額によっては、さらに控除を受けることができます。

今回の場合は、課税所得額が278万円になるため、所得税率は10%控除額は9万7500円となります。

278万円×0.1-9万7500円=18万500円

②の計算式に当てはめて計算すると、所得税は18万500円になりました。

このような手順を踏んで計算することによって、所得税を求めることができます。

 

所得税の納付方法とは?

所得税の納付方法には、以下のものがあります。

  • 納付書による納付
  • 電子納付
  • 預貯金口座からの振替納付

それでは、それぞれの納付方法について、詳しく見ていきたいと思います。

納付書による納付

金融機関もしくは所轄の税務署窓口で、納付書を用いて現金で納付する方法です。

納付方法としては、納付書による納付が最も活用されていますね。

税務署からバーコード付の納付書が届いた場合には、コンビニエンスストアで納付することもできます。

電子納付

e-Taxを用いて、所得税などの税金の申告をしている場合には、ダイレクト納付やインターネットバンキングから納付することができます。

ダイレクト納付とは、e-Taxを操作することで、預貯金口座からの振替によって納付することができます。

また、インターネットバンキングまたはモバイルバイキングを契約・利用している場合には、ネット口座から納付することも可能です。

ただし、電子納付を行うためには、e-Taxの開始届出書を提出していることが前提となります。

預貯金口座からの振替納付

所得税は、預貯金口座からの振替によって納付することも可能です。

納付書を用いて納付することが面倒だと思う場合には、預貯金の口座に必要な金額を準備しておくだけで良いので、とても楽な納付方法といえます。

振替納付を利用する場合には、振替納税依頼書の提出が必要になります。

一度提出してしまえば、口座振替によって納付することが可能になるので、ぜひ活用してみてください。

 

 

 

 

 

所得税は、正しく理解することで求めることができる!

所得税は、個人の所得によって異なるため、該当する所得や控除が多ければ多いほど計算は複雑になるのが特徴です。

しかし、所得税と所得控除の種類、計算方法のそれぞれを正しく理解することができれば、計算して求めることができます。

まずは、上記を参考に、自分にはどの所得があるのか、どの控除が受けられるのかをそれぞれ確認してみてください。

また、所得税の納付方法についても、納付書による納付の他に、電子納付や、預貯金口座による振替納付などもあるので、自分が活用しやすい納付方法を選ぶようにしましょう(^^♪

 

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